ゴルフスイングを極めるため、いろいろなゴルフ雑誌やレッスン書、動画をみて練習するが、なかなかうまくならない。
これにはれっきとした理由がある。
レッスンに触れれば触れるほど上達しないというパラドックス
誰しもゴルフがうまくなりたい。
良いスコアでラウンドしたい。
だから、何とか良いスイングを手に入れようと、いろいろなレッスンを読みあさる。
あるいは、いろいろな動画をたくさん見て、試行錯誤を繰り返す。
しかし、一向にうまくならない。
うまくいったとしてもそれは長続きせず、すぐにおかしな状態になってしまう。
そこから抜け出そうとまたゴルフ雑誌を読みあさり、動画を探し、あれこれと試してみる。
大抵のアマチュアは、そんなことを繰り返している。
長い人だと、そんなことをそれこそ何十年も続けていたりする。
もちろん、向上心は大切だ。
そして、何よりも、いろいろと試して上達を実感できたときや新たな発見に触れたときは、本当にゴルフは楽しくなる。
しかし、だ。
それにしても、相変わらずスコアに結びつかないのはなぜだろう。
一向に、スイングが固まらないのはなぜだろう。
その理由の一つ。
「いろいろな人」のレッスンを試しているからだ。
スイングは一貫性が重要であることを知る
スイングには基本がある。
しかし、各人の筋力、柔軟性、バランス感覚などにより、スイングにはどうしても個性が現れる。
また、ジュニアから始めたか、大人になって始めたかによっても、体が覚えているクラブの扱い方が異なる。
こうしたことから、ゴルフスイングを語らせると、いろいろなスイング理論が生まれることになる。
それらの理論はいずれもその人にとっては正しい。
その人が体得しているものだからだ。
だから、誰のレッスンであっても、自分にあったレッスンであれば、それは正しいレッスンになりうる。
では何が問題なのだろう。
それは、それぞれの人がいうスイング理論を「部分的につまみ食い」することだ。
その人がいうスイング理論は、アドレス、テークバック、ダウンスイング、インパクト、フォロースルーの全体において一貫性を持っている。
すべてがワンセットとなって、完成したレッスンになっている。
しかし、アドレスとテークバックはAさんのレッスン、ダウンスイングはBさん、インパクトとフォローはCさん、というように、いろいろな人の教えを部分的につまみ食いしてしまうと、まるで一貫性がないものとなってしまう。
例えるなら、ドローヒッターとフェードヒッターのレッスンをごちゃまぜで取り入れてスイングするようなものだ。
当然一貫性がないため混乱するし、うまく打てるはずもない。
信じるレッスンは一つがいい
ではどうすればよいかというと簡単だ。
信じるのはこの人、と決めたら、とことんその人だけのレッスンだけをやってみるのだ。
その人以外のレッスンは不要だ。
というかむしろ目にしないほうがいい。
一貫性が崩れるからだ。
もし、その人のレッスンをとことん試してみてどうもしっくりこない、となったら、そこで初めて次のレッスンを探せばいい。
そして、またその人のレッスンだけをとことんやってみるのだ。
どんな人のレッスンが良いかは、自分で探すしかない。
一つの探し方としては、なるべく多くのレッスン書や動画、DVDなどを提供している人のレッスンを信じるという手がある。
なぜなら、情報が多ければ多いほど、スイング全体にわたって、とことん理解できるからだ。
逆にやってしまうとドツボにはまるのは、スイングのある部分をピンポイントで解説しているレッスンを試してしまうことだ。
スイングは、初めから終わりまで一貫性をもって始めて成り立つ。
一部分だけ切り取っても何の役にも立たない。
これは、トッププロのレッスンであっても同じだ。
その部分は正しくても、その部分だけでは意味がないのだ。
自分にあったレッスン。
なかなか見つからないかもしれないが、とことんやっていれば、いつかきっと見つかる。