ミシェル・ウィー選手の非常に美しいスイング動画を見つけたので紹介する。
この動画を見ると、骨盤の正しい動かし方がよくわかるのだが、さて、わかるだろうか?
ゴルフスイングで見るべきポイントとは
まずは、動画を見ていただきたい。
非常に美しく力強いスイングである。
さてここで問題だが、この動画で見るべき一番のポイントはどこだろう?
ポイントと思われる点はいくつか字幕で表示されるため、そのいずれかだろう、と思ってしまうが実は違う。
正解は、0:48-0:51あたりの「左の骨盤の動き」を見るべきなのだ。
体重移動と骨盤の回転の勘違い
「体重移動と左サイドへのスライドを混同すると、骨盤は回転しない」でも述べたが、アマチュアは体重移動と骨盤の回転を大きく勘違いしていることが多い。
この動画でもそうだが、0:31あたりにWeightShiftと字幕が表示されることもあり、ダウンスイングで大きく体重移動することが正しいと思い込んでしまう。
確かに、多少の体重移動は結果的に行われるので、WeightShiftの字幕はある意味正しい。
しかし勘違いしてはいけないのは、体重移動は副次的なものであり本質でないということだ。
アマチュアはここを勘違いしてしまう。
WeightShiftとばかりに、思い切り左に体重を乗せてしまうのだ。
その結果どうなるかというと、体を左にスライドさせてしまい、大切な回転軸がぶれてしまう。
すると当然、パワーは出ずボールは飛ばない。
大事なのは骨盤の回転
大事なのは骨盤の回転だ。
そのことが最もよくわかるのが先ほどの左の骨盤の動きなのだ。
もう一度、注意深く見てほしい。
飛球線方向にいったんスライドした左腰が、その直後に飛球線方向とは逆方向に戻っているのがわかるだろうか。
それも、非常に素早く、かつ力強く。
これが何を意味しているかというと、まさに骨盤が力強く回転しているということなのである。
「軸の概念や体重移動についてのいろいろなレッスンは、ひとつの真実を伝えようとしている」や、「プロがインパクトからフォローにかけて左足を伸ばしているのには重要な意味がある」でも述べているが、まさにこれが、背骨中心の軸回転スイングの源である骨盤の回転なのである。
実際のスイングでは、骨盤を回転させるというよりは、左膝を強く伸ばすことに意識を置いている。
膝を伸ばすことによって、左の骨盤を飛球線後方に押し出すようにして回転させているのだ。
どうだろう、イメージできるだろうか?
動画では、そのほかにもいろいろなポイントが字幕として表示されるが、それらはある意味、枝葉や結果に過ぎない。
ゴルフスイングの肝は背骨中心の軸回転運動であり、その起点となる骨盤の回転をどのように行うかが最も重要なのである。
よって、骨盤の回転に関わる部分をしっかりと見ることが重要なのだ。
骨盤の回転。
しっかりイメージしたい。